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登頂の成功はいかに準備を整えるかにかかっています。登頂のその一瞬の喜びのために、何年もかけて下準備をする。エベレストのときは1400日かけました。それで入念に揃えた15トンあまりの荷物を、船や車で運んで、つぎに馬やヤクで運んで、さらにシェルパが担いで、私たちも背負う。だから、軽量化とのたたかいです。トイレットペーパーは芯を省く。食料は外箱も内部の袋も取り除いて1グラムでも少なくします。1953年初登頂のとき酸素ボンベは1本13.5キロでしたが、1975年私たちが使ったのは7キロ。それが今では3.5キロです。30年前エベレストの時は装備全部身につけたら、10キロくらいありましたね。ポールも昔はすごく重かったですよね。アルミ製になって驚いていたら、いまはチタンですものね。 |
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人が行けば山は汚れる。人口問題と環境問題は基本的に同じです。「持ち込んだ荷物は必ず持って帰りなさい」と言ったのはヒラリー卿です。そもそも清掃登山が必要だということは、その分荷物やごみを山に置いてきていることです。かつては富士山もひどい状態でした。缶やあめの紙だとかたばこの吸殻だとか、軍手から手ぬぐいまで、いろんなものが落ちていましたが…、いまは本当にきれいです。私がある雑誌で指摘したことがきっかけになったかもしれませんが、山小屋や自治体、NGO、愛好家のみなさんの努力によって、いまは本当にきれいになりました。登山者のマナーも向上しましたし、意識も高まってきています。どの山も、改善されつつあると思います。 |
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いまも、その国の最高峰を登ることを目標に山登りを続けています。私にとってはエベレストのような高い山でなくても里山と呼ばれる山でも楽しいし、なかなかいいですよ。落ち葉を踏みしめていくと、いろんな風景が見える。冬、木が茂っていたときは見えなかったものがこずえ越しに見える。自然の中にいることだけでもほっとしますし、季節感が味わえます。生きてることを感じさせてくれるんですよね。
自分で全部やらなきゃいけない。判断もしなければならない。そういう意味では人間が持って生まれた能力を働かせてくれるのが山です。二本の足で歩けるという幸せ。その延長線上に山がある。日常生活のありがたさとか、そういったものに感謝する気持ちというのも自然にわいてきて、人にも優しくなれる気がします。 |
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2002年夏 カナダのアサバスカ頂上(3491m)にて
ガイドのBarryさん(有名ガイド)と |
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